人類最古の酒とも言われるワイン
画像引用元:http://www.saiyu.co.jp/itinerary/new/GTGE12/index.html
ワインは”人類最古のお酒”と言われていますが、その理由はワインの醸造工程や原料に隠されています。
ワインの原料はほぼ100%が葡萄です。
そこに自然界に存在する酵母菌が付着し、時間が経つと自然にワインへと変化します。
葡萄が熟して地面に落ち、そこに酵母菌が付着して時間が経つと自然に葡萄の糖分が酵母の力でアルコールと二酸化炭素へと分解されます。
地面に落ちた葡萄を食べた人類が、偶然「この葡萄は美味しい」事に気が付いてワインが発見された、とも考えられているのです。
ワインがいつ発見されたのかハッキリした事は分かりませんが、ワイン作りはコーカサス地方で始まったのではないか、と言う説が有力です。
ジョージア州(グルジア)の首都・トリビシの近くで見つかった約8000年前の土器の欠片に、葡萄の発酵跡があったのがその理由です。
その後ワイン作りはコーカサス山脈一帯からエジプトへと広がり、やがてイタリアやフランス、ヨーロッパ全土、世界中へと広がっていきました。
ワインはぶどうが原料の醸造酒
ワインは葡萄を主原料にして作られる発酵酒です。
葡萄と自然界に存在する酵母の力により作られます。
葡萄の中にある糖分が酵母の力でアルコールと二酸化炭素炭素に分解されるのですが、スパークリングワイン以外のお酒は醸造中に生成された二酸化炭素を空気中に逃がすためシュワシュワとした口当たりにはなりません。
ワインと同じ醸造酒に、皆さんお馴染みのビールや日本酒があります。
紹興酒やシードル(リンゴ酒)も醸造酒に分類されますが、ビールや日本酒、紹興酒は米や麦など穀類を主原料にしたお酒です。
お米や麦にはストレートに糖分が含まれていないため、まずはデンプンを糖に変える「糖化」と呼ばれる工程が必要になります。
つまり同じ発酵酒でありながら、ワインやリンゴ酒に比べてビールや日本酒の方が製造工程が複雑なのです。
この製造工程の違いにより、醸造酒は以下のように分類されています。
・単発酵酒…葡萄酒やシードル(リンゴ酒)のように、素材自体が持つ糖分を酵母の力でアルコールと二酸化炭素に分類したお酒
・複発酵酒…ビールや日本酒、紹興酒のように米やもち米、麦などを主原料にした場合素材が持つデンプンをまずは糖に変え(糖化)、その後酵母の力で発酵させたお酒
さらに複発酵種には「単行複発酵種」と「平行複発酵酒」とに分類されています。
単行複発酵酒はデンプンを糖化させ、その後発酵させて醸造されるお酒を言い、平行複発酵酒は糖化と発酵を同時に行う醸造法を言います。
単行複発酵酒の代表はビールで、平行複発酵酒の代表は日本酒や紹興酒となります。
では発酵酒であるワインやビール、日本酒に熱を加えてその蒸気だけを抽出したら(蒸留)どんなお酒になるのでしょうか?
ワインはブランデーに、ビールはウイスキーに、日本酒は焼酎になります。
蒸留しているためアルコール度数も高まり保存性も高くなるのです。
赤ワイン・白ワインの作り方の違いとは?
ワインの原料は葡萄ですが、葡萄にもいくつか種類があります。
ワイン用の葡萄だけでも世界中に約800種類もあると言われており、そのバリエーションには驚きますね。
色で分けると黒っぽい(紫色)の皮を持つ黒葡萄、そしてマスカットのように色素が殆どない白葡萄の2種類になります。
これら黒葡萄や白葡萄にもワイン造りに適した品種があります。
・赤ワインに適した品種…カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワール、マスカット・べーリーA、シラー、カルメネールなど
・白ワインに適した品種…シャルドネ、シャルドネ、甲州、マスカット・オブ・アレキサンドリア、ミュスカデなど
赤ワインの製造法ですが、黒葡萄の果実だけではなく皮や種子まで一緒に入れて破砕機で潰して発酵させます。
赤ワイン特有の苦み(タンニン)は皮に多く含まれているので、皮ごと発酵させる赤ワインが苦く感じるのは製法によるものですね。
もちろん出荷時のワインに皮や種子が混ざっていると商品になりませんので取り除かれます。
白ワインの場合はもともと色素の少ない白葡萄を使用するため透き通った色合いの白ワインが出来上がりますが、さらに念入りに白葡萄の皮や種子などは全て取り除いた上で発酵させます。
人の手が入っている白ワインは透明でクリアな色合いのワインとなります。
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ワインは戦後、健康志向の高まりや食の欧米化により日本人の食生活に急速に浸透してきました。
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